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荘厳な雰囲気のモスクワ地下鉄駅にいる。

ここから、赤の広場の最寄りの地下鉄駅に行かなければならない。

猶予時間が2時間しかないのでそこそこドキドキしている。

旅行会社がくれた行程表の中に入っていた『モスクワマップ』により、

赤の広場の最寄り駅だけはなんとなく判っているけれど・・・・・・さて。。。




(候補の駅)

『Площадь революции』駅

『ОХОТНЫЙ РЯД 』駅

『Театра́льная』駅

・・・多分、この3つのどの駅からでも、赤の広場の目の前に出れる筈。

しかし、そこへの行き方どころか、路線も判らない(と、いうか、駅名の読み方もわからない)。

日本語版ウィキペディアで『モスクワ地下鉄』を検索し、路線図を調べて向かう事にする。

しかし、どういうわけかWI-FI環境が安定しないモスクワ地下鉄。

なんか、電車が来ている時しか接続出来ないような・・・。

電車は1~2分おきに入ってくる感じだけど、路線図を呼び出すのに『3列車』を要し、少しイラッとした。








●モスクワ地下鉄路線図(2015)
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ぐは。

まずは自分が今いるБелорусская』駅を確認しなければ・・・









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あ、左上で地上の鉄道と接続してる駅がБелорусскаяだね。

次は、赤の広場の最寄り駅3候補

『Площадь революции』駅

『ОХОТНЫЙ РЯД 』駅

『Театра́льная』駅

を探す・・・。

なんとなくモスクワの中心にありそうなので、環状線の中心あたりから探していくか。

・・・読み方も判らないので、パズルそのものだね・・・。










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あっ

ど真ん中にある3つの駅、全部候補駅じゃないか。

乗り換え駅として全部繋がっているみたい。

しかも、僕がいる駅とは『緑の路線(2号線)』で直通だ。

駅数は・・・3つ!近い!








そして、今、僕の目の前にある看板は

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おお、『緑色(2号線)』という表示が。

これはラッキーとしか言いようがないぞ。

左側に向かって矢印があるので、「たくさん駅がある方向に進む」って感じだね。

路線図を改めて見ると、僕が向かうべき赤の広場の方向にはたくさん駅があって、

反対側方向は駅が少ないので、このまま電車に乗って大丈夫そうね。

もし、逆方向だったとしても、次の駅で駅看板の表示見て間違っていたら降りて、

反対側の電車に乗ればいいだけだもんね。

と、いうわけで、入線してきた電車に乗車!












●何かおかしい

モスクワの地下鉄はなかなか乗車率が高く、けっこうな密度の乗客。

スーツ姿のビジネスマンをけっこう見かけて、辺境のハカスとの違いを感じる。

電車はほどなく次の駅に到着。

ここは『Маяковская』という駅の筈だけれど・・・

あれ?駅名、どこに書いてるんだ?

・・・読めない記号(文字)が並んでいるものの整合性を一瞬で確かめるのは、思ったよりも難しい。

なにしろ・・・

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↑こういう看板を見て、ここの駅名がどこに書いているのか判る?

(ちなみに、僕は下から4行目の真ん中に書いてある部分が駅名かと思っていたけど・・・)









そう思っているうちに、電車は発車して降り損ねる。

乗ってる電車が正しければ、次は『ТВЕРСКАЯ』という駅の筈。

今度は車内アナウンスも聞き逃さないように・・・したつもりが、やはりロシア語で全然判らない。

ちなみに、英語のアナウンスも無し。

まあ、英語で言われたところで僕はその駅名をキリル文字に変換出来ないから意味ないけど・・・。







ほどなく、次の駅に到着。

その駅では駅名らしい表示がなんとなく判り、予定の駅と違うっぽい感じが漂ってきた。

『間違ったかな・・・』

そうしている間に、電車は発車。

『どっちにしても、次の駅がもともと予定の3駅目だし、一旦、降りて確認するか・・・』等と思ってた時、

車内の電光表示板が目に入った。

名古屋の市営地下鉄と同様の、一行表示の古いタイプの電光表示板に次の駅らしい文字が出ています。

Курская

その駅名と、スマホで表示している路線図を照らし合わせてみる。

あれ?

目的地の『Театра́льная』と違うのはどうやら間違いなさそうなので、

逆方向の電車に乗った可能性が高いのだけど、だとしたら『Сокол』の筈・・・。

これは、どういう事だ?

確かに『緑色の表示(2号線)』の電車に乗っているのに、Курскаяなんて駅はどこにも無い。







そして、ほどなく到着した駅名っぽい表示は「Комсомольская」。

え?Курскаяじゃないの???

あっけにとられているうちに、電車はまた発車。

なんだ、これは、一体、何が起こっているんだ???









●落ち着け

『楽観的に考えていた赤の広場、もしかして辿り着けないかも知れないなあ』なんて考えがよぎってきた。

とりあえず、一旦、落ち着こう。

間違った電車に乗ってしまったのは間違いない。

そして、あの駅から間違って乗る可能性がある電車は『環状線(5号線)』しかない。

とりあえず、スマホで路線図を拡大表示しながら環状線を辿ってみると・・・




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あ、それらしい駅がある。

どうも、僕はこの2つの駅の間にいるらしい。

間違いなく緑色の表示(2号線)の電車に乗った筈が、

何故か茶色の表示(環状線)の電車に乗車しているナゾは全く解けていないけれど、

とりあえず、現在位置が大体判って安心(;´д`)

残り時間はおよそ1時間40分。

この後も迷って辿り着けない可能性は無きにしもあらず。

しかし、パズルを解きながら進む辛さはあるものの、

モスクワの地下鉄網(鉄道網)は東京のそれに比べると非常にコンパクトであり、

環状線自体も山手線どころか名古屋市営地下鉄の環状線(名城線)よりも狭い様にも感じられ、

時間的にはまだまだ辿りつけるような気がしてきた。





図面中央部『Театра́льная』に向かうには

(おそらく)次の『Курская』で乗り換えるのが最短だけれど

さきほどの『解決していない疑問』があり、乗り換えと地下鉄駅の接続を迷わず進む自信がない。

ちょっと遠回りだけど、もともと使う予定だった『2号線』に乗り換えて行くのがシンプルで良さそう・・・。

となると、乗り換えは『Павелецкая』駅になる。








●Павелецкая駅
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この写真、ひとつ手前の駅だったかも知れない。何故か、降りたい駅の『ひと駅手前』で降ろされる。

もしかして、モスクワの地下鉄は『次の次の停車駅』を電光掲示板で表示しているのかしら?

とにかく、乗り換え駅のПавелецкая駅に降り立った。

2番線の乗り場はどっちだ・・・と、今回は非常に注意しながら案内板を探し、それらしい方向に進む。














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おお、緑の電車だ

電車としては、間違いなさそう。

後は方向だけ。

今度は念入りに看板をよく見て、進行方向の駅がちゃんと掲載されているかを確認。

ああ、なるほど、この看板はそう見ればよかったのか・・・という事を、この時、知る(帰路にてご紹介)。

もう、これで、間違いなく辿りつける。

時間残り1時間20分少々。

キビシイなぁ。










●地下鉄駅内での出来事

この駅で、乗り換えを間違えないように一生懸命に駅看板を確認している時、

ムスリムっぽいかぶりものをしたアラブ系の女性が近づいてきて、話しかけてきた。

女:「○×△√〠$£€・・・」

KOU:「なに?英語で話してもらえませんか?」

女:「○×△√〠$£€・・・」

KOU:「?????」

戸惑っていると、女性は僕にスマホを差しだしてきた。

KOU:「?」

全然意味が判らないけど・・・これがどうしたんだ?

受け取って見てみる。

スマホはi-phone。

SONY派の僕はアンチAppleで全然キョーミがなく、いつのモデルかとかさっぱり判らない。

見た感じでは、もっさりしたフォルムでちょっと古そうに見えた。

『なんだろう?電源が入らなくなったからスマホ貸してくれとかかしら・・・?』

僕が首を傾げていると、彼女は言葉が通じない中でのこういうやりとりがなんかおかしかったのか、

苦笑いしながら5本指を示してきた。

『あ~

なるほど。彼女はこのi-phoneを僕に売りたいワケだ。

僕は自分のXPERIAを取り出して指さして『コレがあるからいらないよ』という表情をすると、

彼女は苦笑いしたまま、頷いて去っていった。





『あのi-phone、彼女がもし非合法で手に入れたものだとしたら、simカードとか入ってたりするのかな・・・』

そんな事をぼんやり考えながら、再び駅看板とにらめっこしていると、

20代くらいに見えるヨーロッパ系の小柄な男が声をかけてきた。

KOU:「?」

男:「○×△√〠$£€・・・」

KOU:「なに?英語で話してもらえませんか?」

男:「○×△√〠$£€・・・」

KOU:「?????」

戸惑っている僕の前に、彼が差しだして来たのは・・・また、i-phone!

さっき見たものより新しいな。新品に近そう。

男はまた指を立てて何ルーブルだとか言ってるみたい。

『そんなにi-phoneほしがると思ってるのかな』と思った後に、

『日本のスマホの実力を見せてやりたい』という欲求にかられる。

僕は自慢のXPERIA(ZL2)をちょっと彼に触らせてみると、彼は質感とかに驚いたみたい。

さらに、WALKMANを起動してスマホのステレオスピーカーで音を鳴らしてみせると

音質や臨場感にあきらかに驚愕している様な表情を見せた後、少し笑いながら首をゆっくり横に振りました。

最後にワンダーテレフォン機能で「防水機能もついている」と音声変換でロシア語で伝えると、

笑って握手求めてきて、肩叩いてくれた後、去っていった。







SONYの実力を示せたのはいいんだけど、余計な時間をとってしまった。

行き先を間違えていない事を厳重に確認した上でТеатра́льная駅に向かう。







(つづく)